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~ 男気 ~

2013年06月24日

これ、NHKでドラマにしたら絶対視聴率取れそう。
ある商社を題材にした「不毛地帯」に似てる感じを受けた。

この「海賊と呼ばれた男」という本をある日、弊社社長にポンと渡された。
パラパラとめくると、「うわっ。難しそう・・・・」とてもサラサラと流し読み出来ない
感じの印象だった。明治から昭和にかけての戦争の日本が一番苦労した時代。。。
学生時代の歴史で習った記憶が蘇って来た。石油ビジネスの背景が少し小難しい所も
あるが、時代背景の説明が細かく入っていて理解しやすい。

最初、何を題材にした書籍か全く知らずに読み始めたので、途中で
自分が読んでいた”商社”の本に並行しているなと思った。
2冊合わせて、商社の今昔物語。。。
現在の大手商社は、形になって機能していてある程度環境にも恵まれ、
”知性と能力が溢れてる”という印象。社内外の様々な人材や専門家を
上手く活用しながらチームを構成し、このチームが一体と
なって複雑な仕事をこなすというパターンが殆どの様に思える。

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http://www.idemitsu.co.jp/100year/idemitsu_sazou/

対、「海賊と呼ばれた男」は、モデルになっている出光の創業者、出光佐三の生涯。
何もかもイチから考え、何度も危機を迎え、行動し失敗を繰り返しながら立ち向い
創り上げていく物語。。。
生涯を通じての物語なので、たくさんの登場人物が出てくる。
途中ページを何度も戻りながら読んだ。

日本人が忘れかけている義理の心・信念・情熱。自分の利益のためではなく
国民の利益となる道を迷わず選び、それでいて沈着に戦略を練り、情熱をもって説得し、
誰よりも自分が努力する。だから人もついてくる。
そして、愛をもって人と接する。彼を支えてきた人達と彼の元で懸命に働く人達も
プライドを持って仕事をしているのもカッコイイ。
出光商会にはタイムカードも定年もない。共通の、価値観に留まらない。
上巻は、主に起業〜終戦までの話
日本人だけでなく、世界中の人に読んでもらいたいと思った
何かを目指すのは美しい。。。主人公が60歳以降でも青春!!の本だった。
世の中を動かす人はぶれない自分自身を持っている、まわりの人や時代に流されず
信念を貫き通す。全てがお膳立てされた世の中に育ってきた今の私達の生活は、
この時代の人達の様々な思いや苦労、成してきた事の上に存在できたのだと
改めて実感した。

仕事で行き詰まったとき、勇気と一歩前に踏み出すパワーをくれる本だと思う。

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